母集団とは何か
母集団とは
『標本とは何か?』では『観測値の数量データ』を標本と定義しました。この時、母集団を以下の通り定義しましょう。
母集団
『理論値の数量データ』
母集団の考え方
母集団を『理論値の観測データ』と定義しましたが『数量データを余すことなく集めたデータ』と定義することもできます。
この時、標本は母集団の一部(標本 \(\subseteq\) 母集団)の関係が成り立ちます。
母集団は変化しない
標本は母集団の一部であるため、母集団からランダムに取り出した値とみなすことができます。
そのため、標本は観測する度に値が変化します。
しかし、母集団は『余すことなく集めたデータ』と定義しています。
そのため、母集団は何度観測し直しても値は変化しません。
この時、標本と母集団を以下の通り対義できます。
- 標本
⇨ ランダムの影響を受けた後の数量データ - 母集団
⇨ ランダムの影響を受ける前の数量データ
記述統計学との違い
記述統計学と頻度統計学では、母集団の意味合いが変化します。
補足
- 記述統計学
⇨ 得られた数量データを集計する学問 - 頻度統計学
⇨ 標本から母集団を推測し、母集団を分析する学問
記述統計学
記述統計学では全数調査が基本になるため、『標本 = 母集団』になります。
得られた数量データが母集団であり、母集団は観測値になります。
頻度統計学
頻度統計学では標本から母集団を推測するため、『標本 \(\subset\) 母集団』になります。
基本的に母集団全ては観測できないため、母集団は理論値になります。