問題13-2
A県の小学生5万人を対象に標本調査を行うことにした。1,200人の小学生を単純無作為抽出する方法として最も適切なものを一つ選べ。
【選択肢】
- すべての小学生に 1人につき1つの0以上1未満の異なる実数値の乱数をつけ,その値が小さい方から順に選ぶ。
- 小学生を生年月日が早い方から順に選ぶ。
- 各校において,学年ごとに男子から1人, 女子から1人を乱数を使って選ぶ。
- 在籍者数の合計が1,200人となるように小学校を2校選ぶ。
- 各校において、保護者がPTA役員である生徒から無作為に12人を選ぶ。
【答え】1
解説
無作為抽出
標本抽出において偏り(バイアス)を排除するのは重要であり、多くの場合ランダムや乱数を用いた単純無作為抽出と呼ばれる手法で標本を抽出します。
選択肢
- すべての小学生に 1人につき1つの0以上1未満の異なる実数値の乱数をつけ,その値が小さい方から順に選ぶ。
⇨ 正しい - 小学生を生年月日が早い方から順に選ぶ。
⇨ 誤り(早生まれの子が優先して選ばれてしまう) - 各校において,学年ごとに男子から1人, 女子から1人を乱数を使って選ぶ。
⇨ 誤り(各校の生徒数や学年・性別の分母を無視した抽出になる) - 在籍者数の合計が1,200人となるように小学校を2校選ぶ。
⇨ 誤り(選出された小学校の傾向に偏ってしまう) - 各校において、保護者がPTA役員である生徒から無作為に12人を選ぶ。
⇨ 誤り(各校の生徒数の分母を無視した抽出であり、且つ保護者がPTA役員というバイアスが掛かる)
選択肢3, 5は各校から12名ずつ抽出しているが、これは各校の生徒数の差を考慮していない。例えば生徒数600名のA校の影響が弱まり、生徒数20名のB校の影響が強まる要因になる。
また、性別や学年も母集団に差があるため、あえて揃えずランダム性に任せるのが好ましい。