問題13
【設問】
試験の結果、数学と理科の点数の[inline_accordion word=”相関係数”]
相関係数は、変数XとYの線形関係の強さと方向を示す指標です。共分散を標準化した値であり、-1から1までの範囲で値が変動します。
- +1: 完全な正の相関
⇨ 片方の変数が増加すると、もう片方の変数も増加する - 0: 無相関
⇨ 変数XとYの間に関連がない - -1: 完全な負の相関
⇨ 片方の変数が増加すると、もう片方の変数が減少する
相関係数の求め方
\begin{align}
\text{相関係数} &= \frac{\text{XとYの共分散}}{\text{Xの標準偏差} \cdot \text{Yの標準偏差}} \\
\\
&= \frac{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y})}{\sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i-\bar{x})^2} \cdot \sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (y_i-\bar{y})^2}} \\
\end{align}
相関係数の特性
相関係数は共分散を標準化して求めるため、線形変換(加法とスカラー乗法)によって値が変化することはありません。
スケール不変性
\begin{align}
&Cor(X, Y) = COR(X, aY+b) \\
\end{align}
【選択肢】
- 0.7より小さい
- 0.7
- 0.7より大きい
- -0.7
- 個々の点数によるため分からない
【答え】2
解説
相関係数はスケール不変性を持つため、数学の点数に3点加えても相関係数は変化しません。加法による変化がないことは数学的にも簡単に説明することができます。
式1
\begin{align}
r &= \frac{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} ((x_i+3)-(\bar{x}+3))(y_i-\bar{y})}{\sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} ((x_i+3)-(\bar{x}+3))^2} \cdot \sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (y_i-\bar{y})^2}} \\
&= \frac{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y})}{\sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i-\bar{x})^2} \cdot \sqrt{\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (y_i-\bar{y})^2}}
\end{align}